19日、大阪府内のジムで、5月24日(土)にインテックス大阪にて開催の「3150×LUSHBOMU vol.6」のセミファイナル、IBF世界ミニマム級タイトルマッチで同級4位、重岡銀次朗(ワタナベ)と対戦する同級王者、ペドロ・タドゥラン(フィリピン)が会見を行い練習を公開した。
練習を公開する前に行われた会見にはトレーナーであるカルロス・ペニャロサ氏(二階級制覇王者のジェリー・ペニャロサ氏の兄)と共に臨んだタドゥランは、現在の仕上がりに関して「日本に来るのは今回で5回目、今の日本は暑いからフィリピンと同じ感じだし、フィリピンでしっかり仕上げてきたので調整は問題ない。減量もあと1ポンド(約450g)」と日本での調整には慣れた様子で、減量も問題ないことを強調した。
2024年7月に挑戦者として当時の王者重岡銀次朗と対戦、9ラウンドTKO勝利でIBFミニマム級王座を獲得したタドゥラン。今回の試合は前回から両者ともにダイレクトでの試合となるダイレクトリマッチ。先日に行われた重岡の公開練習で重岡が「KO負けの借りはKO(勝ち)で返したい」と発言していたことを聞いたタドゥランは「銀次朗が言っていることは全く気にならない。銀次朗はスピードがあってとても良い選手。今回も素晴らしい試合になることは間違いない。でも、前回は9ラウンドでのKO勝利だったけど、今回はもっと早いラウンドでKOできるようにパンチ力を高める練習をしてきた。またKOで勝ちたい。KOで勝てたら最高だね」と普段は冷静なコメントをするタドゥランには珍しく強気なコメントで挑戦者・重岡の“KO宣言”に返答した形となった。
会見後に行われた公開練習では、サウナスーツを着てからリング内でのウォーミングアップ、ロープ、シャドーボクシングのあとにはミット打ち3ラウンド披露し、最後はサンドバッグ打ちで公開練習を終えた。ミット打ちでは力強いパンチをペニャロサトレーナーのミットに打ち込む場面もあり、タドゥランの好仕上がりぶりが伝わってきた。
この試合のプロモーターである亀田興毅ファウンダーは、タドゥランと共に会見に出席し「タドゥランはミニマム級離れしたフィジカルが魅力的な選手。前回の試合ではフィジカルで銀次朗を圧倒していた。リマッチとなる今回の試合は選手、陣営を含めて“頭が良い方”が勝つと思います。メインイベントのフェザー級タイトルマッチとともに、ダブルタイトルマッチの一つとして非常に面白い試合になると思います」とダイレクトリマッチとなるこの試合に期待していた。
会見の最後に、日本の好きな物を聞かれたタドゥランは「日本のアニメで好きなのは『はじめの一歩』。好きなキャラクターは一歩。11歳くらいの時にテレビで観ていた」と前日に公開練習を行った、同じ日に出場するIBF世界フェザー級王者アンジェロ・レオ(米国)と全く同じ内容で回答。日本のボクシングアニメの金字塔『はじめの一歩』の世界的な人気ぶりが伺えた。また日本食で好きな食べ物を聞かれると「とんこつラーメン。試合に勝って美味しいとんこつラーメンを食べたい」と回答。“親日家”のタドゥランが重岡銀次朗とのリマッチで“返り討ち”でのKO勝利を狙う。
5月24日(土)「3150×LUSHBOMU vol.6」詳細