31日、3月29日(土)に開催された「3150×LUSHBOMU vol.4」のメインイベント、IBF世界フライ級タイトルマッチで勝利し、二階級制覇を達成した矢吹正道(32・LUSH緑)が二夜明け会見に臨んだ。
29日(土)の試合で矢吹は1ラウンド、2ラウンドにダウンを奪う幸先の良いスタートを切るも3ラウンドに偶然のバッティングにより右目下を深くカットし流血。額をカットした対戦相手のアンヘル・アヤラ(24・メキシコ)と共に流血しながらの試合となったが、最終12ラウンドに3度目のダウンを奪い、追撃してレフェリーストップを呼び込んだ。
試合の勝因を聞かれた矢吹は「ジャブと距離感が勝因かなと思う」と語り、対戦相手のアヤラの印象は「気持ちの強い選手だった。ダウンを奪われてもパンチ力は生きていたし、流石は王者だと思った」と試合を振り返った。
次戦は指名試合でIBF世界フライ級1位のフェリックス・アルバラード(ニカラグア)との試合が有力だが、右目の下を8針縫う負傷が回復してからの対戦になりそうだ。今後、対戦してみたい選手としては「(ボクシングスタイルが)噛み合うと思うし、面白い試合になる」とWBO同級王者、アンソニー・オラスクアガ(米国)の名前を挙げた。
試合が終わって何がしたいかとの問いには「娘や息子にボクシングの指導をしてあげたい。試合後のタイミングくらいしか指導してあげられないので。あとは家族サービスとして、また海外旅行には連れて行ってあげたいかな」と優しい父親の一面もみせた。そして「弟の世界戦(力石政法が5月28日にIBF世界フェザー級王座決定戦に出場予定)が決まっているので、弟が世界を獲れるようにサポートしてあげたい」と、夢である弟との同時世界王者の実現を願っていた。