7月28 日(日)「3150FIGHT vol.9」のメインイベントで行われるIBF世界ミニマム級タイトルマッチの前日計量が、大阪市内のホテルで行われた。
IBF世界ミニマム級王者、重岡銀次朗(ワタナベ)はリミット(47・6キロ)よりも100グラム少ない47.5キロ、一方のペドロ・タドゥランは400グラム少ない47・2キロで計量をクリアした。計量後のフェースオフは30秒以上もお互いが目をそらさず睨み合い、フェースオフは関係者に制止されるまで続いた。
計量後の会見では、滋賀県では初となるボクシング世界戦の開催で、自身3度目の防衛戦に臨む重岡は「正直、KOを期待されていると思う。観ている人が(試合が)面白くなくて眠くなるような試合はしたくない。今回はしっかりメインイベンターとして、責任を持って楽しいボクシングを見せたい」と、初のメインイベンターとして、王者らしい落ち着いた表情で話した。
対戦相手の元IBF同級世界王者でもある指名挑戦者のタドゥランは、これまでプロキャリアでKO負けのないタフさが持ち味。それでも重岡は「KOはチャンスあれば狙いたいが、そこにこだわり過ぎないようにしたい。一番の理想はリングの上で自分がボクシングを楽しむこと」KOにこだわらず、楽しいボクシングを魅せることを誓った。
最近は、兄の優大との同時世界戦が続いたが、今回のイベントでは兄の世界戦が無いため優大がセコンドに入る。それに対しては「心強い。久しぶりだけど兄ちゃんが一番自分のボクシングを分かってくれている。的確なことを言ってくれるので頼りにしている」と兄への絶大な信頼を寄せていた。
開幕したばかりのパリ五輪と同時期での開催には「時期が丸かぶりしている」と苦笑しながら「オリンピックに負けないような試合をして、観てくれる方のためにも滋賀で頑張りたいと思う」滋賀のファンに向けてのメッセージを送った。
一方のタドゥランは「重岡は本当に強そう。タフで本当に素晴らしい選手だと思う」と王者に対して敬意を表したが、試合については「みんなに楽しんでもらうため、エキサイティングな試合をしたい。理想はKOで勝ちたい」と不気味な笑みを浮かべた。
タドゥランは多彩な手数とアグレッシブな攻撃が特徴の左ファイター。海外での経験やサウスポーとの対戦も豊富だ。過去には1度、IBF世界王者に就いている元王者のタドゥランはが、自分の元にタイトルを取り戻すべく、アウェー・日本で最強王者・重岡を倒しに行く。
また同じイベントのセミファイナルでは日本フェザー級5位・亀田京之介(TMK)と日本スーパーバンタム級6位・中川麦茶(ミツキ)の1年ぶりの再戦が行われる。
7月28日の「3150FIGHT vol.9」は午後1時からABEMAで全試合無料生配信される。